ヴィンテージ花器(セラミック花器)のおすすめの使い方
弊社でも大人気のセラミック花器
中でも今大注目の西ドイツ製フラワーベースはユニークな形、色味、質感のものが多く存在感抜群の見た目はオブジェやアートのよう。
ただ並べているだけで、空間に彩りを与えてくれる花器たちですが生花やグリーンを飾るとまた違った表情を見せてくれます。
そこで今回は植物と合わせる際のポイントや花器の選び方を下の順に解説していきたいと思います。
【花器を選ぶ時のポイントと注意点】
まずは購入前にどんな植物を飾りたいか、どんな使い方をしたいか等しっかりと吟味することがより良い商品選びのポイントと注意点です。
▼ヴィンテージ花器の扱い方
ヴィンテージの花器は物によりますが経年変化によって釉薬が劣化している箇所があったり、部分的に剥がれている可能性も。
園芸店等で販売されている水漏れ防止剤を施すことで安心してご使用いただけます。
また中に試験管サイズのガラス瓶等を入れて生花を挿し花器本体は鉢カバーのようにお使いいただくことも可能です。
▼観葉植物/塊根植物を入れる時の注意点
観葉植物や塊根植物はプランターに水がはいったまま放置してしまうと根腐りの原因となります。
水やり後、底からの水気が切れるまでは風通しの良い場所などに置いておきましょう。
弊社取り扱いの花器には底に穴があいていないため、見せ鉢としてのご使用をおすすめします。
ヴィンテージ花器と植物を合わせる際は上記をふまえて楽しんでみてください。
▼植物に合った花器の形を選ぶ
自分の好きな素材や色味を考慮したうえで植物と丁度良いバランスの花器を選ぶことが重要です。
今回はベーシックな形の3点(ラッパ型・ツボ型・筒型)を紹介していきます。
ラッパ型 【Scheurich シューリッヒ】

今回はたっぷりのグリーンに白い花が可憐なリグストルムを西ドイツのメーカーScheurich(シューリッヒ)の花器と合わせました。
高さ1mを超える大ぶりなサイズ感の植物ですが華やかな印象で空間をパッと明るくしてくれますね。
【Scheurich シューリッヒ】
1927年に創設され、手頃な価格の陶器やガラス製の装飾品、家庭用品などを幅広く販売しておりました。50-80年代には急速に成長し、陶器製造の分野でドイツ最大のメーカーとなり確固たる地位を維持しております。シンプルな形状で色彩は当時主流だった赤やオレンジ、クリーム、ベージュ、茶色などが多くを占めます。多くの型が同じフォルムでさまざまな装飾パターンを展開しているためコレクターも多い人気のアイテムです。
Scheurichは急速に成長を果たし、1950-80年代には陶器製造の分野でドイツ最大のメーカーとなり、今日も確固たる地位を維持しています。

今回は艶やかで大ぶりな葉が美しいアンスリウムをOtto Keramikの花器と合わせました。シンプルな形状だからこそ花器の素材や質感に拘ると植物もグッと引き立ちますね。
Otto keramikの特徴でもあるマットな質感の釉薬は上品で女性らしい繊細さがあり、観葉植物を入れたときに強くなりすぎないバランスが使いやすいです。
【Otto Keramik/オットーケラミック】
1964年にOtto Gerhartzによって創設された、ドイツ ラインバッハの陶器メーカー。1950年代の陶器ブームにおいて絶大な影響力を誇った陶器メーカー、Ruschaのプロダクションディレクターを務め、様々な釉薬を考案。
独立後、彼の自宅アトリエからOtto Keramikはスタートしました。
創設から1978年まで工場で使用された釉薬は全てGerhartzによって考案されたものが使われています。
拘り抜かれた釉薬による表情豊かな色彩や風合いは今もなお世界中のコレクターから愛されており、現在は彼の遺志を継ぐ息子が経営を行っています。
ドイツの陶器ブームを牽引したメーカのうちで、現存する数少ないメーカーの一つです。

こちらの花器はちゅるんとした質感が可愛くて私も大のお気に入りなのですが渋みのあるカラーにfatlavaらしいざらっとした釉薬が入っておりカンガルーポー(アニゴザントス)の可憐なイエローが映えます。
【fat lava ファットラヴァ】
1940~1990年の期間に西ドイツで制作され、特に1950年代半ば〜70年代半ばに大流行した陶器の1ジャンルを【Fat Lava】と呼びます。
直訳すると、「Fat=肥えた」「Lava=溶岩」という意味。その名の通り、溶岩みたいなボコボコとした質感や、粗くザラザラとしたテクスチャーのものが多いですが、美しく絵付けされたもの、メタリックなものなど、メーカーによって、その表情は様々で、個性的な花器や食器が生まれました。
また、同じく筒型の花器でもこちらの花器はfatlavaの特徴を捉えたユニークなテクスチャが目を惹きます。

ご自宅で使用するには一見ハードルが高そうに見えるかもしれませんがノーブルリリーの上品で美しい色合いを取り入れたことで女性らしいフェミニンな印象が加わりました。
【Dumler&Breiden/ドゥムラー&ブライデン】
1883年に創設され、当初はビーカーなど伝統的な陶器を作っていましたが1950年代の陶器ブームで再度成長を遂げ存在感を放ちました。
陶器の市場を牽引する他ブランドには遅れをとっており一般的ではないものの作品にマークがある全く異なるスタイルの「RELIEF」「STUDIO」の2シリーズが世間によく知られております。
その中でも「STUDIO」シリーズは実験的なシリーズだったと思われ、様式化されたデザインが特徴的でとても珍しいシリーズです。
1960年代後半に銅色の釉薬を開発し、一目で見分けがつくベージュの色味や泡状の滴る釉薬との組み合わせがよく用いられておりました。
品質が非常に高く、多様な形状と釉薬を用いたユニークなスタイルが特徴のブランドでシリーズで探されてる方も多い人気のアイテムです。
【Otto Keramik オットーケラミック】
こちらも壺型タイプで溶岩石を彷彿とさせる凸凹としたテクスチャが特徴的なOtto Keramik(オットーケラミック)の花器。
丸みを帯びたフォルムとパープルグレーの色味が美しく、すらっと背の高いタイガーリリー(チグリジア)と合わせることで上品な雰囲気になりました。
また今回はベーシックな形の3点をご紹介させていただきましたが、Vol.02ではユニークな形のアイテムもご紹介させていただきます。
それではまた次回お会いしましょう。