皆様、明けましておめでとうございます!もう3週目やけど!!
大阪店スタッフ、山田です。
本年度もSHARK ATTACK並びに大阪店スタッフをよろしくお願いいたします^^
本日は、当店で取り扱いの多いFat Lavaについてお話させて頂きます!
まずはFat Lavaとは何ぞや…?という大前提のお話から。
1940~1990年の期間に西ドイツで制作され、特に1950年代半ば〜70年代半ばに大流行した陶器の1ジャンルを【Fat Lava】と呼びます。
直訳すると、「Fat=肥えた」「Lava=溶岩」という意味。
その名の通り、溶岩みたいなボコボコとした質感や、粗くザラザラとしたテクスチャーのものが多いですが、美しく絵付けされたもの、メタリックなものなど、メーカーによって、その表情は様々で、個性的な花器や食器が生まれました。
今回は、その中の一部をメーカーごとに紹介したいと思います!
【Bay Keramik】1933-1997
1933年にエドゥアルド・ベイによって、ドイツのランスバッハ=バウムバッハに設立されました。当初は、素焼きのテラコッタの食器類や調理用ポットを生産していました。
その後1936年にFat Lava特有の色、テクスチャーを生み出す重要な要素である釉薬(ゆうやく)が導入されます。これは、陶磁器やホーローの表面をおおっているガラス質の部分のこと!
図柄の多くは曲線もしくは角ばったデザインで構成され、黒線と明るい色彩のコントラストが特徴のメーカーです。
当時最先端のアバンギャルドなデザインや有名デザイナー等も数多く生まれ、世界中のコレクターから愛されるメーカーです。
そんなBay Keramikからは2点ご紹介。
1点目はこちら。
こちらのステッカーが用いられるようになったのは1973~なので、Bay Keramikの中でも後期の花器ですね!
花弁が閉じたようなパターンと、こっくりしたブラウンカラーのグラデーションが素敵な一品です。
また、こちらの底に刻印がされているパターン。
大き目のFat Lavaは、こうして底にメーカーロゴが型押しされている場合が多いです。
メーカーのステッカーが欠損している場合は、裏返して底を見てみるとどこのものかわかる場合がありますよ^^
こちらは、”BAY”のフォントに癖あり!角ばったA、小文字のyのこのフォントを使っているのは60年代初期~70年代後期ごろのものと推測されます。
渋い色合いの表面に対して、内側からちらりと覗くビタミンカラーがアクセントの逸品です!
Bay Keramikのもので現在webに出ているものはこちら!
【Carstens】1933-1997
現在もコアなファンがいるメーカーCarstens。
Carstensはもともと、1900年にクリスチャン・ハインリッヒ・カルステンスによって最初に設立された、大規模なセラミックス企業グループの一部でした。
兄であるクリスチャン・ハインリッヒ・カルステンスが西ドイツに、その弟、クリスチャン・エルンスト・カルステンスが東ドイツに陶器工房を構え制作をしていましたが、
第二次世界大戦後、東ドイツの工場を奪われてしまったため、彼の息子たちが1945年に西ドイツのテンニースホフにCarsten Tönnieshofを設立しました。
赤茶色の粘土をベースにした花瓶が有名で、60年代-70年代はさまざまな形と釉薬を用いた花瓶を生産しました、
創業者のカルステンス兄弟の絆は、Carstensのメーカーロゴ「ツインハウス」に表れています。
カルステンスのイニシャルCの上に2つの家のマーク。
かつての兄の西ドイツの工房と、弟の東ドイツの工房が印されています。
そんなCarstensからは1点。
鮮やかな日差しのような黄色が用いられた一品。
底面のマークから、1969-1977年に製造されたものだと思われます。
Fat Lavaには、使われる色にも年代ごとにトレンドがあり、1950年代にはパステルカラーや原色、60年代には明るい赤、オレンジ、深い茶色が増え、70年代になると鮮やかで強い黄色や紫、燃えるようなオレンジなどもっと濃く、ヴィヴィッドな色相が用いられるようになります。
これらの色彩を生み出す釉薬には、現在では使えないような毒性のある物質を含むものもあり、二度と用いられることがないようなものも…
ロゴだけでなく、使われている色から、年代を推測してみるのも面白いかもしれませんね。
さて!まだまだ紹介しきれていないメーカーが多くございますが、
長くなってしまいましたので、本日は一旦ここまで。
お手に取る際、少しでも各メーカーの背景を知ったうえで楽しんでいただけますと幸いです^^
Part2に続きます!
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